こんにちは。今回はTBSホールディングス総合プロモーションセンターの吉田裕二です。
このコラムは、デザインセンターの方が通常書かれている…と聞いておりますが、これからご説明させて頂く、『TBSの音』の作成を、私とTBSラジオ萩原さん、日音溝口さん、BS-TBS高松さん、編成福田さん、DX高橋さん、情報制作谷澤さん、C制作田口さん、BC戦略部松原さん、中森さん、内山さん…が担当しましたので、代表して、私が、今回お話しさせて頂きたいと思います。
さて、TBSグループが今後さらに飛躍するために、TBSグループブランディングの新たな施策として、2022年7月、新たな「TBSの音」をリリースしました。
このメロディ、どこかで聴いたこと…ありませんか?
22年7月から、地上波とBS・CSの連動スポットやジングル、ラジオの時報、配信番組の冒頭、タクシー広告等でこのメロディを使っています。
今後さらに様々な、TBSグループの代表的なシーンで、このメロディが流れるようにし、音のブランディング=ソニックブランディングを行っていきます。
ソニックブランディングとは、あるメロディを聴いただけでひとつのイメージが浮かぶこと。
最近の代表例と言えば、NETFLIXの「ダダーン」という音(本国では「Tudum」と言っています)。あの音を聴くと、NETFLIXだ!と自然にわかる。NETFLIXの物語が始まる!と高揚する人は、少なくないと思います。
また、最も世界的に浸透したソニックブランディングはやはり、マクドナルドの「タラッタッタッタ〜?」。
「I’m loving it」という言葉とともに、音を聴いただけで、マクドナルドの明るいCMを思い浮かべるのでは?
しかも、マクドナルドのメロディはCMによって、人が歌っていたり、ギターリフだったり、さまざまなアレンジが加えられていますよね。
でも、あのメロディを聴けば、マクドナルドの音だとわかる。ここが、私たちが参考にしたいところなんです。
TBSグループはニュースからエンターテインメント、放送にとどまらずライブや商品化など様々な展開・発信をしています。そのシーンに合わせてメロディをアレンジし、コンテンツとメロディが乖離しないようにしたい。たとえばニュースとバラエティでは、流れるムードは異なるので、それに合わせたアレンジをした方がいいですよね。
そうやって、TBSグループの発信する多様なコンテンツ・サービスに、どんどん“音”の『しるし』『スタンプ』、をつけていくと…
聴いただけで「あ、このニュースor舞台or商品は、TBSのものなんだ」と、記憶に残る可能性がぐんと高まります。そうなっていきたいな…と考えております。
とはいえ、ソニックブランディングをどのように展開するか、イマイチピンとこないですか?では、こちらをご覧下さい。
いかがでしょうか。「こういうことね〜」と、感じていただけたなら、幸いです。
ぜひ、これからもこのメロディをご贔屓に…。
では、このメロディをどうやって作ったのか…それは、TBSらしい作り方だったかもしれません。
まず、社内の様々な現場の人を集めて作ったチーム「ブランドコミュニケーション戦略会議」で話し合って、ソニックブランディングの重要性を噛みしめ、TBSも音をちゃんと作ろう!と動き出しました。
ブランドプロミスにある「最高の時が、始まる」と感じさせることをテーマに、著名な音楽制作事務所である「グランドファンク」経由で、様々なアーティストに、メロディをいくつも作成してもらいました。その数…数え切れません。
その中から候補を絞って、TBSグループで働く仲間にアンケートを実施しました。また、海外や、Z世代にもリサーチ。社内外ともに高い支持を得た候補の音を、ブラッシュアップして完成させました。
TBSらしさは、この“社内を巻き込んで作る”というところです。
誰かが勝手に作った音ではなく、みんなで決めた音にして、働くみんなが当事者になってもらいたい…と考えた訳です。
20年にローンチした、『TBSロゴ』も、みんなでアンケートし選びましたが、当事者になれば、「私の音だ」という気持ちも強くなり…そして、この音を使いたくなるのでは…。
その思いの連鎖が、ソニックブランディングにおいて重要だと考えました。
この音は、TBSグループにとっても大事な数字である、「6」音で構成されています。ブランドプロミスやTBSロゴに込められた精神
“新しい領域、未来へ向かって右肩上がりに伸びていこうという強い意志”
を表現しました。
メロディラインは、心を揺さぶるときめきの揺れ、いろいろなことがあっても、 最終的には最高の音(トップノート)に到達する、という意思をこめています。
2020年に『TBSの新しいロゴ』を刷新し、今年、SONIC BRANDINGの考え方で『TBSの音』をローンチさせて頂きました。
TBSの様々なコンテンツ共々、ご愛顧頂ければ…と思います。
(総合プロモーションセンター 吉田裕二)