このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2018年5月21日(月)開催 / 第616回番組審議会より
「東大王」4月29日(日)放送分について
(1)審議事項
1)「東大王」4月29日(日)放送分について
2)その他
(2)事務局報告事項
1)視聴者からの声について
2)次回審議会の日程及び議題について
委員長 | 音好宏 |
副委員長 | 中江有里 |
委員 | 石田衣良 尾縣貢 萱野稔人 喜田村洋一 佐藤智恵 田渕久美子 水無田気流 (藤原帰一委員欠席) |
TBSテレビ
武田社長
津村取締役
伊佐野取締役編成局長
岩田報道局長
渡辺制作局長
合田制作局制作一部長
福田プロデューサー
藤田編成考査局長
鈴木編成考査局視聴者サービス部長
岩村番組審議会事務局長
◇番組を見なれている人はルールがよくわかっていると思うが、初めて見た人間としては、例題を最初に出してもらえるとよいと思った。
◇司会者の一人が学生を呼び捨てにするのが少々気になった。せめて「君」をつけたらどうか。ただ逆に、あの口調が通るというのは、テレビと視聴者の距離感がぐっと近づいている時代の証左なのかなとも思った。
◇こういう番組がある一方で、知識だけでなく知恵や発想力を競い合う番組がつくられることも期待したい。
◇知的好奇心をくすぐられながら、素直に楽しむことができる番組で、日曜日のゴールデンタイムにふさわしいと思った。それぞれの問題がよく練られており、ハンデのつけ方もよく工夫されていた。
◇非常に難しい問題を東大生が解いたときに、なぜわかったのかを説明してもらい、「そういうふうに考えれば、この難しい問題でもわかるんだ。さすがだな。」と思わせる演出がよかった。
◇現代という時代を映す鏡として、非常にふさわしい番組だ。かつてクイズは珍解答を楽しむ時代があったが、今回、芸能人も含め、誰ひとりそこは狙っていなかった。この15年ほどで時代は素直に知識や教養を評価する方向に向かって変わってきたと思う。その背景には、この15年で中産階級の人たちがどんどん貧しくなったという事実があるのではないか。その人たちが不安になって、もう一度自分たちの得意であった知識だったり、試験だったり、教養だったりに回帰して、それをお笑いの形で楽しく見ているのではあるが、その背景には恐怖があるのだと思う。この知識、学力、教養回帰という流れは、不景気が続く限りは続くと思うので、もう一段深い教養番組がつくれるようになると、すばらしいと思う。
◇東大王4人中1人、そのたった1人の女子がミスパーフェクト、美人で何でもできてという典型的なタイプとして押し出されているのが残念。戦隊物でも5人のうち2人が女子の時代なので、もっといろいろな女子が出てきたほうがよいのではないか。
◇司会者がどうして東大王の側の立ち位置に立っていたのかがよくわからなかった。どちらかというと公平な立場であるべきだと思うが。
◇東大王のメンバーは、素人の代表なのか、それともある種のプロとして、この番組でタレント化していく東大生なのか、彼らは今後どこに行くのかというのが非常に気になった。
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)