このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2018年1月15日(月)開催 / 第612回番組審議会より
「消えた天才 一流アスリートが勝てなかった人 大追跡」1月3日(水)放送分について
(1)審議事項
1)「消えた天才 一流アスリートが勝てなかった人 大追跡」1月3日(水)放送分について
2)その他
(2)事務局報告事項
1)視聴者からの声について
2)次回審議会の日程及び議題について
委員長 | 音好宏 |
副委員長 | 中江有里 |
委員 | 嵐山光三郎 石田衣良 尾縣貢 萱野稔人 喜田村洋一 佐藤智恵 田渕久美子 藤原帰一 |
TBSテレビ
武田社長
津村取締役
伊佐野取締役編成局長
岩田報道局長
田代スポーツ局長
菊野スポーツ局スポーツ番組制作部長
石原スポーツ局スポーツ番組制作部
藤田編成考査局長
鈴木編成考査局視聴者サービス部長
岩村番組審議会事務局長
◇「消えた天才」である本人が挫折に対して納得し、折り合いをつけて、その後の人生を充実させようとしていることを描いた点がよかった。また、「一流アスリート」と「消えた天才」が互いに敬意を持ち続けていることがきちんと示されていることが番組成功の大きな一因だと思う。
◇一つのエピソードが短いのは、どこからでも番組に入れる点ではよいと思うが、反面、もう少し突っ込んだ、エピソードの奥のことが知りたいと思った。
◇桐生選手が言っていた「よいときしか興味を持たれないのが自分たちなんだ」という言葉がとても重みを持って感じられた。
◇スタジオのゲストの人数や人選はこれでよかったのだろうか。非常に実感のあるコメントもあったが、浅いコメントも多かった。もう少しスポーツに造詣のある方や、年配の方がいた方が充実したのではないか。
◇「消えた天才」と呼ばれる方たちは、よく取材を受けて下さったなと思う。この取材を通して、気持ちを確認したり、客観視することが、この方たちにとってもよい経験になったのではないかと、私自身思うし、そうであってほしいなと感じる。
◇すべてに希望のある終わり方をしているのが弱い。救いも何もないけれど、人間って大変だよねというのが分かるものが1本入っていると「面白かった」番組から「すごかった」番組になると思う。
◇自分もスポーツの世界に身を置いているので「天才が消える」という事は実感としてよく分かる。アスリートが競技を去った後、自分の思うような人生でなくても納得できる人生があるということがよく分かった。そのことはアスリート以外の方々にも励みになったと思う。
◇「消えた天才」として登場した、岩崎恭子の姉、岩崎敬子が、妹の活躍についてどう思うかと聞かれたときの「私の名前がなくなった」と言うコメントは怖い言葉だと思った。一流アスリートでなければちょっと言えないと思う。
◇顔をテロップで隠して引っ張る演出は、賛否両論あるだろうが、いくらなんでも多用しすぎではないか。
◇元ヤクルトの伊藤投手が、最初の2ヶ月半で選手生命を絶たれたような印象で描かれていたが、実際にはその後カムバック賞も取っている。そのあたりはもう少し丁寧に描くべきではなかったか。
◇再現ドラマはリアリティより「絵解き」なのだろうし、受け手によって反応も違うだろうが、私には少し「厚塗り」の露骨な演出だと感じられた。
(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)