このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2017年11月20日(月)開催 / 第610回番組審議会より
金曜ドラマ「コウノドリ」第3話 10月27日放送分について
(1)審議事項
1)金曜ドラマ「コウノドリ」第3話 10月27日放送分について
2)その他
(2)報告事項
1)ミスゼロキャンペーン2017について
(3)事務局報告事項
1)視聴者からの声について
2)次回審議会の議題及び日程について
委員長 | 音好宏 |
副委員長 | 中江有里 |
委員 | 尾縣貢 萱野稔人 喜田村洋一 佐藤智恵 田渕久美子 藤原帰一 (嵐山光三郎委員、石田衣良委員、欠席) |
TBSテレビ
武田社長
津村取締役
伊佐野取締役編成局長
岩田報道局長
渡辺制作局長
十二制作局ドラマ制作部長
鈴木制作局ドラマ制作部担当部長
那須田プロデューサー
藤田編成考査局長
鈴木編成考査局視聴者サービス部長
岩村番組審議会事務局長
◇産後鬱や無痛分娩など、出産をめぐる現在の問題を豊富な情報とともにリアリティーをもって視聴者に伝える一方、ドラマとして共感を呼び、感動を生み出すことにも成功している。この二つが両立しているところに、このドラマの大きな価値を感じた。
◇自殺しようとしている産後鬱の女性に対する四宮医師の対応が、非常に冷静かつ的確で、よく考えられた台本だと思った。
◇キャラクターは、非常にわかりやすい設定になっているが、これは欠点と裏腹の関係にある。それぞれの人物が、想像通りのせりふを口にするところがあって、安心感がある一方、びっくり感がない。その意味で、イマジネーションを働かせる必要や余地があまりない感じだった。
◇二年前の第一作の時点で、今をときめく複数の俳優をキャスティングしていた先見の明に驚いた。その同じメンバーが第二作に戻ってくるのは理想的なパターンだと思う。
◇あまりにも患者思いの、優しすぎる医師、助産師が出てきて、これは理想ではあるけれども少々現実とかけ離れているのではないかと思った。これを見た人たちが、それをどのように捉えたのか、気になった。
◇若い俳優たちの演技がとてもフレッシュで、それがドラマに厚みを持たせていた。また、子どもを産む現場だけではなく、産後鬱というものを丁寧に描いていて、新米のお母さんたちが大いに励まされただろうなと考えた。
◇主人公の医師は、医師としては本当にナイーブで、こんなに感じやすい性格で大丈夫なんだろうかと、心配になるくらいである。しかし、だからこそ患者の気持ちに常に寄り添うことが出来るのであって、そういう意味で、本当に新しいヒーローの造形だと新鮮に感じた。
◇相当、挑戦的な内容だと思った。第三話でいえば、無痛分娩と産後鬱。具体的な痛みや、心の中の問題を、どう表現するかに挑戦していたと思う。また、産後間もないであろう赤ちゃんを登場させたり、子宮頸がんを取り上げるなどの点でも相当挑戦的なことをしている。それを支えているのは、非常に丁寧に描かれたディテールによるリアリティの力だと思う。
(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)