番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2017年3月21日(火)開催 / 第603回番組審議会より
「3・11 7年目の真実」3月11日(土)放送分について

議題

(1)審議事項
 1)「3・11 7年目の真実」3月11日(土)放送分について
 2)その他
(2)報告事項
 1)2017年度上半期の編成方針
(3)事務局報告事項
 1)視聴者からの声について
 2)次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長藤原作弥 
副委員長音好宏 
委員石田衣良 佐藤智恵 田渕久美子 寺島実郎 中江有里 藤原帰一 (嵐山委員、竹田委員欠席) 

局側出席者

 TBSテレビ

 武田社長

 佐々木常務

 津村取締役

 伊佐野編成局長

 岩田報道局長

 小池報道局担当局次長

 丸山報道局編集部担当部長

 藤田編成考査局長兼視聴者サービス部長

 齊藤番組審議会事務局長

 岩村番組審議会事務局担当局次長

委員の主な発言

◇東日本大震災に関する報道が減っていく中、このような番組を震災当日に放送することには、大きな社会的意義があると思う。被災地からの中継をつないだ点もよかった。現地からのリポートも、その地で暮らしている方ならではの実感があった。

◇トータルで、これが言いたいというものが感じられなかった。一本しっかりしたコンセプトが必要だったのではないか。

◇家族を亡くした人に寄り添う映像に終始したことは残念。もちろんそれも大切だが、復興予算の問題など「現状についての問題」をきちんと考えるという柱がほしかった。

◇目をひきつける強烈な映像を抑制的に使っている点に好感をもった。また、この番組単体だけではなくTBSがトータルで震災関連の報道を相当行なっているというのを、もっとアピールしたらよかったのではないか。

◇冒頭の「風の電話」の使い方はもったいないと思った。全てを音声で伝えるのではなく、ただ電話をかける人の姿を捉えるだけの方が表現に力を与えたと思う。

◇MCの膳場さんは非常に安定感もあり、誠実で、メッセージがしっかりと伝わってきた。東北への温かい愛情とまなざしも感じた。

◇少し散漫な印象を受けた。情報かドキュメンタリーか、どちらかにしぼった方がよかったのではないか。

◇この番組の良質さを否定する気はまったくないが、3・11の悲劇の本質は原子力である。TBSだけでなく日本のテレビ報道は、原子力について本質的に議論しないまま7年目を迎えたと思っている。脱原発か原発推進かという定番の枠組みからどう脱皮するかを考えてほしい。

◇6年という経過を被災地の人々の心にフォーカスをあてたストーリーでつむいでいくのが非常に心に残った。特に子どもたちの6年間の成長には心をうたれた。

◇2時間の番組が、追悼というセレモニーを軸として、問題提起と、現在、過去、未来への展望、そして子どもたちに未来を託すというエンディングにつながるという構成はよくできていると思った。今後もきちんとした震災関連報道を続けてほしい。

(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)