番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2015年3月16日(月)開催 / 第581回番組審議会より
「戦後70年千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」 3月9日(月)放送分について

議題

(1)審議事項
 1)「戦後70年千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」 3月9日(月)放送分について
 2)その他
(2)報告事項
 1)BPO関連の案件について
BPO放送倫理検証委員会が「“全聾の天才作曲家” 5局7番組に関する見解」を公表、「放送倫理違反があるとまでは言えない」という結論に。
(3)事務局報告事項
 1)視聴者からの声について
 2)次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長藤原作弥(レポート提出) 
副委員長音好宏 
委員嵐山光三郎 石田衣良 河野栄子 寺島実郎 藤原帰一 (北村委員、竹田委員、田渕委員欠席) 

局側出席者

 TBSテレビ

 石原社長

 新田常務

 佐々木執行役員

 津村取締役・編成局長

 安藤編成考査局長

 西野報道局長

 田代報道局担当局長

 山岡報道局「千の証言スペシャル」 プロデューサー

 齊藤番組審議会事務局長

 河野視聴者サービス部長

委員の主な発言

◇この題材でプライムタイムに2時間の特番を組んだことには敬意を表したい。ガンカメラ映像は初めて見るもので大変新鮮な驚きがあったが、ドラマ部分はやや演出過剰。最後の元パイロットの涙はよいお話にまとまり過ぎた気がする。

◇ガンカメラの迫力がすごい。ドラマの部分もすんなり見られたが、ドラマでなくても十分にインパクトを伝えられたと思う。

◇空襲についての番組はこれまで爆撃のことを中心に取材してきたが、この番組は機銃掃射というものが日本のどれだけ広い地域に被害を及ぼしたかを丁寧に取材したのがよかった。

◇中央線空襲の再現ドラマはなかなかうまくいっていたと思う。ただ米軍パイロットを追ってアメリカに行くところは、追及しに行ったわりにはやや腰砕けで弱かったと思う。

◇アメリカ側のガンカメラ映像を場所を特定してアクセスしていくというアプローチは非常に面白いし、よくチャレンジしたと思う。ただ、2時間かけて戦争の悲惨さを再確認するだけではなく、もっと広く戦争というものを総括するような問題意識が欲しかった。

◇戦闘機が機銃掃射するシーンは、獲物の小動物を追い詰める猛禽類の凶暴さを感じた。二人の姉妹の乗った中央線が機銃掃射されるシーンは、攻撃される側の人間を主人公にノンフィクション・ドラマの手法で挿入したもの。実際にその列車を攻撃した飛行隊のパイロットを探し当てたのはお手柄。

◇ガンカメラの映像で引っ張ってこれで番組を進める、というのはある種の挑戦でTBSらしい番組だと思った。ただドラマのところから急にギアチェンジして何となく現代風になってしまった気がする。

(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)