番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2014年9月8日(月)開催 / 第575回番組審議会より
「テレビ未来遺産遠い約束」8月25日(月)放送分について

議題

(1)諮問事項
 民放連放送基準の一部改正について
(2)審議事項
 1)「テレビ未来遺産遠い約束」8月25日(月)放送分について
 2)その他
(3)報告事項
 2014年度下半期の編成方針
(3)事務局報告事項
 1)視聴者からの声について
 2)次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長藤原作弥 
副委員長音好宏 
委員嵐山光三郎 河野栄子 田渕久美子 寺島実郎 藤原帰一 (石田委員、北村委員、竹田委員、欠席) 

局側出席者

 TBSテレビ

 石原社長

 新田常務

 佐々木執行役員

 津村取締役・編成局長

 西野報道局長

 安藤編成考査局長

 荒井制作局長

 十二制作局 ドラマ制作部長

 鈴木制作局「テレビ未来遺産 遠い約束」プロデューサー

 杉浦編成考査局審査部長

 齊藤番組審議会事務局長

 河野編成考査局 視聴者サービス部長

諮問事項

◇事務局より、民放連(日本民間放送連盟)放送基準の一部改正について、放送法第6条第3項に従い、番組審議会に諮問した。
民放連では、5年ごとに社会環境の変化に対応した放送基準の見直しを行っている。
今回の見直しでは、7つの条文が改正されるが、大きな変更となるのは、第109条の改正で、これによってこれまで放送で一律に排除してきた「結婚相手紹介サービス業」の広告に対する運用を変更し、その取り扱いについては、条文でうたった人権尊重の原則に則った上で各社個別に判断することになる。
実際の広告出稿に際しては、民放連による「放送基準審議会見解」と「広告表現ガイドライン」に則り、慎重に判断していくことになっている。審議会合議の上、次回第576回の番組審議会で答申することとした。

委員の主な発言

◇子供に目線を集めた、見ていて非常によくできた力作。泣けたのは、「みんなで帰ろう、日本へ帰ろう」という台詞と北斗七星を見るシーン。「ふるさと」を合唱するところも歌が胸に迫ってきた。

◇子供たちの演技がすばらしく、子供たちが出ているところはみんな泣けるが、大人だけのところは戦争映画という感じで、ちょっと違和感があった。

◇ドキュメンタリーとドラマを交錯させた手法で、「生きる」ということの価値を改めて考えさせる、非常に意味のある番組。ただ、子供たちと現地の中国人との交流がほとんど描かれていないのが疑問だった。

◇満州の難民収容所という、これまであまり取り上げられなかったテーマに正面から取り組んだのがすばらしい。松山ケンイチさん、二階堂ふみさん、加藤清史郎くんたち俳優のチームプレーが光った作品で、哀れさが胸にしみた。関東軍の暴走をもう少しきっちり描いたらもっとよかったと思う。

◇題材はいいのだが、すべて言葉で説明されているのが残念。もっと映像で表現してもらいたかった。カメラの位置を下げて、子供の目線で撮影したらもっとよかったと思う。

◇満州難民収容所のことをドラマとして作った意義は非常に大きい。ただすごくこざっぱりとしていて、何となく奥行きがない感じがする。もっと厳しい現実を描くなど、もう少しエッジを立てた方がよかったのではないか。

◇私も満州で難民生活を送ったので、路上で物を売るシーンや引き揚げ船のシーンなど非常に身につまされて拝見した。戦争は国家と国家の戦いだが、どちらの側でも常に犠牲になるのは弱者で、とくに子供にしわ寄せが一番強く及んでくる。そこに焦点を当てたのがよかった。

(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)