番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2014年3月17日(月)開催 / 第570回番組審議会より
「テレビ未来遺産震災直後…生死を分ける72時間になすべきこと」3月10日(月)放送分について

議題

(1)審議事項
 1)「テレビ未来遺産震災直後…生死を分ける72時間になすべきこと」3月10日(月)放送分について
 2)その他
(2)報告事項
 1)2014年度上半期の編成方針
(2)事務局報告事項
 1)視聴者からの声について
 2)次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長藤原作弥 
副委員長 
委員嵐山光三郎 石田衣良 音好宏 北村明子 河野栄子 竹田恆和 田渕久美子 寺島実郎 

局側出席者

 TBSテレビ

 石原社長

 武田専務

 信国常務

 津村執行役員・編成局長

 西野報道局長

 河本編成考査局長

 岩田報道局担当局次長

 岡野報道局「テレビ未来遺産」制作プロデューサー

 金子報道局「テレビ未来遺産」番組プロデューサー

 齊藤番組審議会事務局長

 河野編成考査局視聴者サービス部長

委員の主な発言

◇「震災直後72時間以内になすべきこと」というタイトルと構成がとてもわかりやすく、救出の現場の圧倒的な迫真感には息をのむばかりだった。ただスーパーが余りにも多く、それを目で追っていると発言者の表情を見逃してしまうのが残念。

◇脚色や演出することなく、事実を映像として伝えられたという点で本当の意味でのドキュメンタリーになっていた。非常に厳しい内容だったが、子供たちの笑顔がすごく印象的で、何か救われた気がする。

◇今まで公開されなかった映像が多く、すごいドキュメンタリーを見たという気がする。西田敏行さんのナビゲーターは、キャラクターがそのまま出ていて、すごく温かくてよかった。生き残り術のところはダイジェストしてみんなで見た方がいい。

◇災害時に生き延びるための知恵を未来につなぐ、というコンセプトを非常に高く評価したい。たくさんのゲストを出さず、西田敏行さんが広いスタジオで一人で進行しているのが斬新でよかった。

◇低体温症対策、ヘリコプターに見つけてもらう方法、メールを海外に出すやり方など役に立つ情報が沢山ある番組だった。ただちょっと盛りだくさんすぎて一度見ただけではちゃんと伝わらないのでは。

◇ヒューマンで役に立つすばらしい番組だったが、震災から3年たった今、復興計画はどこまで進んでいるか、復興予算はどう使われているか、といったことも非常に気になる。来年4年目の番組の課題だと思う。

◇西田さんの涙が気になった。3年たった今、そんな叙情で語らないでほしい。人命を救助するために何が必要だったのか、そのためにどれだけ予算が要るのかを冷静に淡々と伝え、現実に何をすればいいか教えてくれる番組づくりをしてほしかった。

◇この番組にはドキュメンタリーにありがちなセンチメンタルな歌がなくてよかった。事実を積み重ねて、見る人に考えさせようというスタンスが一貫していた。より生存率を高めるための知恵をうまく入れたところに番組の存在価値がある。

◇この番組は、いかにして生き延びるかのノウハウを現実的に、体験的に、実用的な処方箋で、さまざまな実例の中からピックアップして検証してみせた。このように過去の出来事の教訓を未来に残すことは、「テレビ未来遺産」の方向性の一つを示したものだと思う。

(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)