番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2013年12月16日(月)開催 / 第567回番組審議会より
今年のTBSの番組全般及び放送界の動向について

議題

(1)審議事項
 1)今年のTBSの番組全般及び放送界の動向について
 2)その他
(2)事務局報告事項
 次回審議会の議題及び日程について

出席者(敬称略)

委員長藤原作弥 
副委員長野口祐子 
委員嵐山光三郎 石田衣良 音好宏 竹田恆和 寺島実郎 (欠席 北村委員・河野委員・田渕委員) 

局側出席者

 TBSテレビ

 石原社長

 武田専務

 信国常務

 佐々木執行役員・編成局長

 西野報道局長

 西崎情報制作局長

 石川執行役員・制作局長

 水田スポーツ局長

 河本編成考査局長

 齊藤番組審議会事務局長

 河野編成考査局視聴者サービス部長

委員の主な発言

◇今年印象に残ったTBSの番組
○「半沢直樹」
・よい企画とよい演出、そこによい俳優がかみあえば、テレビドラマにも、これだけ世の中を動かす力がある。その証明のような作品だった。
・テレビドラマが社会現象になったのを久しぶりに体感した。出演者全員がキャラを持ち、演技の力をぶつけあう迫力がすごい。
○「単発ドラマ」
「時計屋の娘」、「こうのとりのゆりかご」などの単発物も良かった。戦争を風化させない昭和史をテーマにした一連のドラマやドキュメンタリーも評価したい。ベトナムとのドラマ提携のケースは、新たな分野への試行か。
○「テレビ未来遺産“いのちの輝きスペシャル”」
・遺伝子診断や卵子凍結といった問題を考えさせてくれるいい機会になった。
・「未来遺産」シリーズはTBSの“大いなる遺産”である。
○「世界陸上モスクワ大会」
 トップアスリートによる競技に目を奪われ寝不足になった。編集、進行が見事。
○「NEWS23」
・男女キャスターのバランスがいい。
・南大隅町の核関連施設誘致についてのスクープは見応えがあった。
・岸井成格キャスターは風格があり、この調子でガンガンいって欲しい。
○「報道特集」
 5月の憲法特集、10〜12月の特定秘密保護法特集は、視点の確かさと、問題提起力を感じた。他局のニュース特集と比べても見応えがあった。
○「世界ふしぎ発見!」
 基本的なコンセプトは変えないものの、毎回取り上げる地域、テーマもマンネリにならず、新鮮さを大切にしていることが、今年1300回を迎えたことにつながっていると思う。リサーチの手堅さに裏打ちされた丁寧な作りで、安心して楽しめる。
○「夢の扉+」
 時代の変化や技術の最先端を伺い知ることができ、今を映す鏡として機能している。

◇今年のTBSや放送界全般に望む事や指摘したいこと
○ 個別の番組、それぞれのジャンルには、光るものがある。ただ、そのよさが充分に視聴者、スポンサーに伝わっていないように思う。
番組の見どころや報道におけるニュース価値のPRが、他局に比べて弱いのではないか。
○ 他局の競合する番組の動向を、気にしすぎ、自信が持てないでいるように思う。また、番組間の連動ももっとあってよいはずだが、他局に比べ、上手くいっていない印象を受ける。
○ ドラマではぜひアイドルではなく大人の俳優による大人の視聴に耐える作品を。バラエティでは、教養とバラエティの中間に位置する新しいスタイルを開拓して欲しい。
○ テレビだけではなくラジオを含めた「日本語」のあり方について考えさせられることが多い。<放送用語ミスゼロキャンペーン>は恒常的に取り組んで欲しい。
○メディア環境の変化を背景に、テレビの媒体価値に対する将来的な不安感が背景にあってか、テレビ全体が自信をなくしているように思う。ウェブが普及しても、大衆をつなぐメイン・メディアにはなり得ていない。テレビは、いまだにメイン・メディアであるということの自覚を持つべきではないか。

(以上文中:敬称略)
TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
(TBSテレビ番組審議会事務局)