このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2009年1月26日(月)開催 / 第515回番組審議会より
「あの戦争は何だったのか 日米開戦と東条英機」について
(1)審議事項
1.12月24日放送「あの戦争は何だったのか 日米開戦と東条英機」について
2.その他
(2)報告事項
1. 2009年度の編成方針について
(2)事務局報告事項
1.次回審議会の議題及び日程について
委員長 | 月尾嘉男 |
副委員長 | 沼田早苗 |
委員 | 池田守男 音好宏 篠塚英子 寺島実郎 野口祐子 藤原実郎 山藤章二 横澤彪 (ねじめ委員、欠席) |
井上社長
財津専務
城所専務
石原取締役
石川編成制作本部長
衣笠取締役人事労政局長
神谷TBSテレビ報道局長
吉崎TBSテレビ編成局長
八木取締役
高田TBSテレビ制作局長
貴島TBSテレビ制作局ドラマ制作センター長
那須田TBSテレビ制作局担当部長
谷内番組審議会事務局長
◇全体的には斬新さのあるドラマだった。ただ(東条の)手記の内容などドキュメンタリー部分がもう少しみたかったのと、徳富蘇峰や新聞記者の描き方の中に、言論統制があったという側面が欠けていたのが残念だった。
◇戦後生まれた民放であるTBSがこの問題を取り上げたとき、当然マスメデイアの戦争責任ということが大きな問題になってくる。その象徴として徳富蘇峰をどう取り上げるかが作り手の姿勢につながってくるのだから、もう少し腰の定まった描き方をして欲しかった。
◇あの戦争は何だったのかという問題に正面から向き合ったという意味においては大変高く評価できる番組だが、これを伝える方法論においては、さらに工夫が要るのではないかと感じた。
◇ドラマで足りない部分を写真などたくさんの情報を使って説明し、良質なテーマ性をもった深い検証番組を実に上手に作った。ただ最終的に責任は誰にあるのかというのが何もないまま終わったのが残念だった。
◇TBSでなければ出来ない番組で、他の局では多分出来ないんじゃないかと思うくらいすぐれた作品だった。報道部分とドラマの部分のつなぎ目についてコンセンサスがきちんとあったら、さらに素晴らしい作品になっただろう。
◇私たちが現在と将来をどう考えるかの材料として、昭和史をとらえたことはすばらしいことだ。「シリーズ激動の昭和」がこれからも続いていって、TBSの良心のあらわれとなることを期待している。
◇ドキュメンタリー部分は、貴重な証言を集め、関係者の人間性を浮き彫りにした点で称賛されるべきものだったが、話が広がりすぎて縦糸がみえにくくなった。ドラマ部分は、開戦にいたるまでの陸軍と海軍、政府と軍部のあつれきがリアリテイーを持って重厚に描かれていた。
◇日本人が避けてきたテーマなので、問題提起に終わるのは当然だと思う。この問題提起が、社会全体の中で正しく認識されることを望んでいる。
◇東条英機のビートたけし、石井中佐の阿部寛、近衛の山口祐一郎、徳富蘇峰の西田敏行などキャステイングも演技も素晴らしかった。
◇厳しい経営環境の中で、民間放送がこうした力作をつくったことは、制作の努力もさることながら、経営陣も大変な英断だったと思う。
(以上文中:敬称略)
*TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。
東京放送番組審議会事務局