番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2008年6月23日(月)開催 / 第509回番組審議会より
「THE世界遺産」5月11日放送(太陽になろうとしたファラオの神殿)6月8日放送(ハワイ火山国立公園)について

議題

審議事項
 「THE世界遺産」5月11日放送(太陽になろうとしたファラオの神殿)6月8日放送(ハワイ火山国立公園)について

出席者(敬称略)

委員長月尾嘉男 
副委員長沼田早苗 
委員池田守男 音 好宏 篠塚英子 寺島実郎 ねじめ正一 藤原作弥 山藤章二 横澤 彪 (野口委員 欠席) 

局側出席者

 井上社長

 財津専務

 城所専務

 石原取締役

 石川編成制作本部長

 衣笠取締役

 伊藤編成考査局長

 神谷TBSテレビ報道局長

 吉崎TBSテレビ編成局長

 谷上TBSテレビ報道局 報道番組センター・センター長

 西野TBSテレビ報道局 報道番組センター・プロデューサー

 谷内番組審議会事務局長

委員の主な発言

◇美しい映像とコンパクトにまとめられた内容で、とても完成度の高い作品だった。ただ6時というのは生っぽい材料を生で見る報道の時間帯というイメージが強い。地球とは、人類とはといった深遠なるものに思いをはせるには、もっと落ち着いた時間の方が、視聴者の精神状態にふさわしいのではないか。

◇視聴率はなかなかとれないかもしれないが、TBSには昔からこうした番組を作ってきた伝統があるのだから、育てていって欲しい。落ち着きがないことや声の質など、ナレーションには違和感がある。

◇非常に凝った映像で、環境ビデオにも、単なる観光案内にもなっていない。観光客がポカンとして写っている映像があったが、遺産の迫力に押されている感じがした。人が写ったことが逆に風景のすごさが見せるというシーンになっていて、非常におもしろかった。

◇11時台のころから非常に好きな番組だったので、日曜の6時にあの番組をみるのはつらい。深夜の方がよりいい番組に見えるので、願わくはもとに戻してもらいたい。

◇時間帯を意識したせいか、オリジナリテイがなくなったような気がするが、以前と同じものでは子供たちには受け入れられないだろう。歴史的なことや地図を入れたりして、わかりやすくなっているので、若いファン作りに努力して欲しい。

◇世界遺産というものが大きくなるに連れて影の部分も大きくなってきた。ただ世界遺産を紹介してうなっているだけではすまないような、番組としての次なるテーマを抱え込んだかもしれない。

◇ハワイの火山を見ていて思ったが、こういうめったに見られない自然の映像を写そうというときに、自然の音だけ、鳥や風の音を全部出して作ってみたら、どんなに素晴らしいものが出来るのだろうかと思った。

◇時間帯が変わっても、もともとこの番組がもっていた良さが変わらないことに価値があるのではないか。解説的になるがゆえに世界遺産のもっているパワーが弱くなってはいけない、いいものは時間がかかっても残して欲しい。

◇11時のときも、6時になっても、世界遺産を通じて30分番組のもつよさ、一社提供の素晴らしさを強く感じた。

◇世界遺産のもつ社会性とか、どのような影響をもたらしているかについても、取り上げて欲しい。

TBS側の説明

◇貴重な世界遺産を次代をになう子供たちや家族にみてもらいたいと考え、時間帯を変えた。視聴率も次第に上がってきており、目的や意図が効果を出し始めている。

◇時間帯を変えることに不安はあったが、人物が出てきたり、CGでわかりやすく表現するなど徐々に家族で見てもらえるようになってきている。

◇夕方になってからの視聴者の85%が新しい視聴者なので、基本的コンセプトを変えずにどう見てもらうか、検討していきたい。



(以上文中:敬称略)




*TBSでは番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。


東京放送番組審議会事務局