このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2007年5月21日(月)開催 / 第497回番組審議会より
「2時っチャオ!」(月〜金 午後2時から3時54分)の5月8日(火)放送分
報告事項
1.「人間!これでいいのだ」「朝ズバッ!」「サンデー・ジャポン」に対し総務省から厳重注意。これに対するTBSの再発防止策
2.楽天によるTBS株買い増しについて
3.「科学的事実に依拠する番組制作実施要領」と「マニュアル」
4.BPO「放送倫理検証委員会」に「朝ズバッ!」に関する審理要請
審議事項
「2時っチャオ!」(月〜金 午後2時から3時54分)の5月8日(火)放送分
委員長 | 月尾嘉男 |
副委員長 | 沼田早苗 |
委員 | 池田守男 篠塚英子 寺島実郎 ねじめ正一 山藤章二 横澤彪 ( 欠席 音 好宏委員) |
井上社長
財津専務
城所専務
水野常務
石原編成制作本部長・報道本部長
石川編成制作副本部長
金平報道副本部長
成子編成考査局長
田代TBSテレビ制作局長
須賀TBSテレビ制作局長制作四部
プロデューサー
山中番組審議会事務局長
◇この番組は昨年の10月に生番組としてスタートしました。「朝ズバッ!」が事件事故を扱う発生物を中心にした番組。次の「はなまるマーケット」が生活情報を扱う番組。昼帯の「ピンポン!」が事件事故も扱う発生もの。そして午後2時は生活情報中心という、ジグザグ打線の一環ということで成立しました。視聴者層としては、女性の若い方から50歳くらいまで、この時間帯で在宅率の高い方を想定しています。MCはホンジャマカの恵俊彰とTBSの久保田アナウンサーです。明るい午後、リラックスした午後、気持ちのいい午後というものを目指して日々制作しています。
◇芸能ネタの扱いも、割と紳士的というか、おとなしいというか、そんなに毒っぽさがない感じがして、全体としてはそつがない番組だと思う。その分、面白くなっていないかなと。面白さ、例えば笑いがあるとか、そういった部分で言うと、結構パンチ力がまだ表現されていないような気がする。
◇2時台は結構開拓しなければならない時間帯だと思うので、これから陣容を整えてやっていかなければいけないと思う。面白かったのは「からくりTV」のディレクターが出てきて、モチャモチャ喋るところが一番面白かった。それは余りやっていない企画だからだと思う。そういういい部分もちょっとはあるので、そこをもっと追求したらいいのではないかと思う。
◇ともかく全体を見たときに、あっ、ちょっと古いなという感じが一瞬した。
◇ニュースのところを、TBSでも相当な方が、ニュースのアナウンサーが出てきてビシッとやると、もっと全体が締まってくるという感じがした。
◇脳梗塞の企画は偶然にも、家族がリハビリをやっているので、結構身につまされた。実際脳梗塞というのは、どういう気持ちで日々暮らしているんだろうとか、自分がそういうところに行っていたもので、あそこをもうちょっと深めると、もう少し納得できたと思う。
◇芸能デスクの方も、芸能デスクの割には、結構ちゃんとしている。芸能デスクだから、もっといかがわしい感じがあって、何だろうこの人みたいな感じもあってもいいかなと。やけに皆さんすっきりしている感じがあった。
◇小林豊さんの「よ〜くわかっチャオ!」あたりでねらっているのだと思うが、お母さんとか女性のために、少しでも時代を考えるヒントになるような、堅苦しくなく、女性の視点に力点を置いて、物を考えることを刺激するような企画を意図していくようなことがあってもいいのではないか。
◇もっと生々しく、えげつないかも知れないが、へそくりダービーみたいなのをやって、出演者を競わせる中からエキサイティングで、しかも経済の仕組みというのがいつの間にかわかるような企画というのも面白いんじゃないか。
◇女性の労働者を考えると、半分は正規雇用だが、半分は非正規雇用、パート、アルバイト、派遣だ。こういう日常いろんな形で働いている女性も、お昼はかなりテレビをつけっ放しで情報を聞いている。必ずしも主婦で、若い女性で、この時間帯で、というふうに限定しないで、働く女性もかなり入っているというふうに考えて、その人たちに向けての情報も入れ込んでほしい。
◇社長さんのお話があったが、ただのぞき趣味みたいに冷蔵庫を見ちゃうとか、靴箱を見ちゃうとかではなく、格差社会とか富裕層とか、非常に大きな社会問題になっているので、大上段に構えるかどうかは別だが、そこの会社で働いている人たちはどのぐらいの生活水準であって、自分たちの上司である社長さんのそういう生活のパターンをどう思っているのか、そういうところに少し頭を刺激させて、今の世の中はどんなふうになっているということも考えさせるようなことは、やろうと思えばやれる面白い企画だと思う。
◇「2時っチャオ!」という軽薄きわまるタイトルがひっかかった。最近の日本語の乱れの原因の1つがメディアにあるという指摘がよくなされるが、まさにこのタイトルのセンスというのは、私の言語美学を逆なでされる。
◇せっかくの生放送なので、あの時間帯、2時間の間に起きている問題として、地方で何か起きていることについて、また、国際的な情報も入れて欲しい。
◇新聞コーナーについて、朝から各チャンネルともこのような新聞記事紹介というのが当たり前になっているが、朝から始まって、お昼の時間帯にまでこういうものが続く、本当にこういうことでいいのかなと素朴に疑問を感じさせられる。
◇番組提供コマーシャルとか、スポットとかが、エンディングのところに集中して流れている。一定の時間の中でのコマーシャルの比率というのは、決められた枠を守っているのだろうと思うが、異常に長く感じることが時々ある。
◇18日の立てこもり事件のときも、ちょうど生で、女性が出てきたときの状況をいち早く伝えられて大変よかった。タイムリーだったと思うが、ちょっとスタジオとのやりとりがうまくいかないような感じで、余り緊張感がなかったのが残念だなという感じがした。
(文中:敬称略)
◇(プロデューサーから)
えげつなさとかパンチ力がないというのは、僕も感じています。これからの課題というのは、女性たちの知識欲や、好奇心を満たすような切り口も何かやっていかないと、と今率直にスタッフと話しているところです。もうちょっと考えさせるものとか、知識欲を満たすネタとかを加えていきたいと思っています。
*厳しいご意見を含め大変熱心に審議を頂きました。TBSではこうしたご意見を参考にさせていただき、今後、よりよい番組を編成、制作していくうえで活かしてまいりたいと思います。
東京放送番組審議会事務局