このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2006年3月20日(月)開催 / 第485回番組審議会より
「噂の!東京マガジン」(3月12日放送分)について
報告事項
4月編成 その他
審議事項
「噂の!東京マガジン」(3月12日放送分)について
委員長 | 生田正輝 |
副委員長 | 沼田早苗 |
委員 | 池田守男 音 好宏 金澤正輝 篠塚英子 月尾嘉男 ねじめ正一 山藤章二 横澤 彪 |
砂原会長
財津専務
城所取締役(TBSテレビ専務)
石原編成制作本部長・報道本部長(TBSテレビ常務)
石川編成制作副本部長(TBSテレビ取締役編成局長)
金平報道副本部長(TBSテレビ報道局長)
成子編成考査局長
TBSテレビ 小池制作四部長
TBSテレビ 制作四部石井プロデューサー
山中番審事務局長
◇冒頭、事務局より(1)「お客さまインターアクセスプロジェクト」の発足(2)4月1日からの「ワンセグ・サービス」の開始(3)CS放送「JNNニュースバード」の「TBSニュースバード」への改称などが報告された。石川編成制作副本部長(TBSテレビ編成局長)より、4月編成の概要につき説明があった。
◇新しい事実を発掘したり、知らなかったことを教えてくれる発見がある。出演者たちの、ほんわかとした味もいい。「噂の現場」で墓石の投棄をめぐる問題を取上げたのも、お彼岸を前に時宜を得ていた。
◇「やってTRY」は、若い女性だけが作る役で、「性の役割の固定化」と批判されるおそれもある。男性や中高年にも広げてみれば、新しい可能性が生まれるのではないか。「噂の現場」は、よく素材をみつけてくると感心するが、東京の視点で、言いっぱなしにならないよう注意が必要だ。森本さんのアシスタントの女性の役割が曖昧なのが気になる。
◇コメンテーター陣にもう少し女性が加われば、キャラクターも変わって、別の面が出てくるのではないか。「噂の現場」は、墓石という古くて新しいテーマをしっかりと取材しており、とても良い番組だと思った。
◇「やってTRY」を見ていると、学校教育・家庭の中で「食育」をもっと徹底させるべきではないかと痛感する。最近の社会から欠落した「自ら作り、食べる」ことの大切さを、別の番組枠でも良いから取り上げてほしい。「墓石の墓場」の問題は「不法投棄」という道徳観・倫理観の喪失を象徴している。そこにもっと触れてほしいのと同時に、今後の検証にも取り組んでほしい。
◇森本さんのテイストなのか、番組が非常に東京ラーメン風にあっさり・さっぱりして飽きさせない。出演者が皆やり過ぎないで、ほどを弁えているところが、後味がいい。「噂の現場」は、単に行政の怠慢を報告するだけではなく、マスコミとして相手の言質を取るとか、善処の方向にもっていくような実効性があればなお良いと思う。
◇「心地よいマンネリ」感覚が番組を支えている。森本さんを中心とするチームワークがいい。雑誌感覚で、余り詰め込まずゆったりと、大事なことはトコトン
やるという姿勢がいい。日曜の午後帯に非常にフィットしている。
◇「噂の現場」は、廃棄された墓石がずらりと並んだ映像が全てを語っていた。観る者は、取材するTBSにささやかな正義の実現を期待するが、一方で「なかなかそうもいかないよな」とも思う。そのもどかしさが、現実の生活と重なる。森本さんの巧妙な空気の掴み方、それとは対照的な井崎さんのキャラクターがとても生きている。
◇行政批判にしても、雑誌メディアが既に報じた以上の枠を出ていない。野次馬精神も、基礎知識がなければ思いつきに終わってしまう。墓石問題にしても、少子化や集落の消滅など、もっと切り口があるはずで、もう少し批判精神を持ってほしい。
◇「やってTRY」など「まだやってるの?」と思いながら、結構見てしまう。彼女たちも東京中で恥をかくのだから、勉強のきっかけになるのではないか。
東京ローカルということもあり、森本さんもラフに、アット・ホーム出来るのが、この番組が17年も続いていることにつながっているのではないか。
◇墓石問題は、自分自身、郷里に先祖の墓を抱えているだけに興味を持って見た。郷里の墓地を整理し、東京近郊に代替地を求められるかというと、なかなかそうはいかない。かといって自分の孫の代にはこれらの墓は全く関係がなくなる。いわば社会問題で、さらなる掘下げを期待したい。
■最後に、任期満了に伴い3月31日付で勇退される生田正輝委員長より退任のご挨拶があり、社を代表して砂原会長より、番組審議会委員・委員長として十年にわたり勤められたご功労に対し謝辞があった。
番組審議会事務局