番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2004年12月20日(月)開催 / 第472回番組審議会より
今年のTBS放送全般について

議題

報告事項
 1.年末年始テレビ編成について
 2.BPO『「血液型を扱う番組」に対する要望』について
審議事項
 1.今年のTBSの放送全般について及び、今後のTBSに望むこと
 2.現在のテレビ界全般について

出席者(敬称略)

委員長生田正輝 
副委員長沼田早苗 
委員池田守男 音 好宏 篠塚英子 寺島実郎 ねじめ正一 山藤章二 横澤 彪 

局側出席者

 井上社長(TBSテレビ社長)

 若林副社長(TBSテレビ副社長)

 城所取締役(TBSテレビ専務)

 石原編成制作本部長・報道本部長(TBSテレビ常務)

 石川編成制作副本部長(TBSテレビ取締役編成局長)

 岡元報道副本部長(TBSテレビ報道局長)

 山中編成考査局長兼番審事務局長

 TBSテレビ田代制作局長

 TBSテレビ石川スポーツ局長

(TBSの放送全般について)

◇質の高い番組と低劣な番組が無秩序に混在している。

◇リニューアルやどこかで観た番組ではなく、じっくり取材した作品を。

◇メッセージ性、オリジナリティのある番組を。高齢者社会を意識した良質な企画を望む。

◇時代を先取りした、たとえば社会の尖った部分を切り取ったドラマが観たい。
「NEWS23」のマンデープラス枠の様に、系列局にも発信の場を与え、JNN全体の体力再強化を図っていくべきだ。

◇「NEWS23」は、保守化傾向の中で、テーマへの真摯なこだわりを持つ貴重な番組だ。今後はCNNの「ラリーキングショー」のようなインタビュー番組への比重変更も考慮するべきだ。
娯楽番組の深化にも期待する。歌番組が消えたが、もう一度お洒落で楽しい番組を。

◇TBSは手塩にかけて育て上げたキャスター、アナウンサーをもっと起用して欲しい。

◇自己満足的な番組が多い。視聴者あっての番組です。

(テレビ界全般について)

◇低級な番組が増加し、本来の姿を忘れコマーシャリズムに走っている。

◇スーパーの入れ方にしても、画面の下に入るのは良いが、同時に上や横に入るのは煩雑。美しい画面作りをして欲しい。

◇テレビの社会的影響度は高い。政官界の不祥事、家庭崩壊。今必要なのは「あらゆる関係性」を改善していく精神性、徳育であり、その観点から公共放送としての今日的な役割を見直して欲しい。
「視聴率」から「視聴質」へ、量と質のバランスの取れた番組制作を希望する。

◇今後ますます報道を巡ってプライバシーの侵害や、人権侵害などのトラブルや訴訟が増えて来る。現場の人々は不断の勉強が求められることを自覚して欲しい。
視聴率に代る指標が無いのが問題だ。65歳以上の高齢者が増大する中、性差・年齢で明らかに視聴者に差が出ており、全体の視聴率ランキングなど意味がないのではないか。

◇安手なタレントによる陳腐なバラエティーに食傷気味である。

◇今年最大のTV界の話題「韓流ブーム」を、マスコミは「ヨン様ブーム」などと揶揄したが、何故韓国ドラマが日本の中高年女性にかくも支持されたか、分析すべき。韓国ドラマの軸である誠実、含羞、人情は、日本人が古いものとして捨て去ったもの。
日本のテレビ界は「話題になるもの、刺激の強いもの、珍奇なもの」を追い求め過ぎた。だからこそ、中高年層に普遍的価値として受容されたことを真摯にテレビ界は受け止めるべきだ。

◇勇気と個性と倫理観が欲しい。
若年層と老年層、二極化した視聴者のギャップを今後どのように埋めていくか。

・尚、印象に残った主な番組として、各委員から以下の様な番組が挙げられた。
「告白〜私がサリンを撒きました〜オウム10年目の真実」
「アテネ五輪・女子マラソン」
「はなまるマーケット」
「砂の器」
「世界史上空前の謎!!古代ローマ幻の都市ポンペイはなぜ19時間で消えたのか!?」
「月曜組曲・風のようにうたが流れていた」
「ニュースの森」その他でのミャンマー人一家の難民申請を巡る報道
「時事放談」
「関口宏のサンデーモーニング」


番組審議会事務局