番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2002年6月17日(月)開催 / 第448回番組審議会より
テレビ番組 『おはよう!グッデイ』
06時00分〜08時30分

出席者(敬称略)

委員長生田正輝 
副委員長沼田早苗 
委員池田守男 長部日出雄 音好宏 篠塚英子 ねじめ正一 服部克久 山藤章二 横澤 彪 

局側出席者

 砂原社長・佐藤専務取締役

 若林常務取締役・伊藤常務取締役

 財津常務取締役・近藤編成局長

 田澤番審事務局長・編成考査局長

 長田TBSライブ取締役

 鈴木プロデューサー

番組内容について

◇この番組は、メインキャスターに露木茂さんと久保田智子アナウンサーを起用し、「ホッと安心!」、落ち着きがあって元気がでる新しい朝の情報番組を目指す。露木さんは「ほのぼの笑顔」と「信頼感のある語り口」で知らない人はいない人気のアナウンサー。そして報道番組からバラエティまで幅広く活躍されたその実績を持って、新しい「TBSの朝の顔」として堂々の登場。久保田智子アナウンサーは入社3年目。そのフレッシュさと明るさで日本の朝を元気いっぱいにしてくれるだろう。今までのTBSの朝にはなかった「ほのぼのパパ」と「元気いっぱい娘」の新しいコンビがこの番組の最大のみどころといえる。

◇パトリックさんの「英語でパックン」などの企画ものが非常に面白かった。ニュースのリピートは、座ってずっと見ているわけではないので、この方法が一番いいのかなと思う。「一答両断」のコーナーは、コメンテーターがもっと怒る方が、タイトルにはふさわしいのではないか。久保田アナウンサーと露木さんについては、若手と年寄りのVSという感じがより鮮明に出ていた方が面白い。

◇露木さんは実際の年齢より精神的に若づくりしてもらいたい。久保田アナウンサーには、逆にもっと精神年齢を上げてほしい。基本的にニュースショーであり、信頼感というが大事だと思う。露木さんは信頼感において申し分のない人で、コメント等にも説得力がある。この番組の今後の課題は、どうやってワイドショーの横並び体質から脱却し、「グッデイ」だけの特徴を出すかということだと思う。

◇番組内で新聞の記事を一覧で、また何度も紹介してもらえるのは良いのだが、例えば新聞である事件の話が出た後に、同じものが再度ニュースで読まれるのは無駄であり、記事とは違う切り口で処理できるのではないか。また、コメンテーターについては番組内でのポジションの曖昧さを感じた。

◇最初の「早起き情報ゾーン」に国際的なニュースが少ないと思った。ニュースの時間帯のどこかにきちんと入れてほしい。それから、生活情報ゾーンコーナーが女性ターゲットを強く意識したということなら、情報の取り上げ方、視点がもっと違うものになると思うので、プロデューサーに女性を入れた方がよいのではないか。

◇今のサラリーマンの方は、以前と知識、知的レベルが全然違ってきていて、コメンテーターの一般的なコメントでは驚かないというのがある。そういう意味で、コメンテーターのタレント性を発掘していく、演出方法も含めて、コメンテーターの新しい型を開拓していく作業が、テレビ局に望まれているのではないかという気はしている。

◇まだ調子が出ていない。エンジンが温まっていないようで、お互いに、スタジオの空気全体がそういう感じがする。露木さんは「キャッチャー型なので何 でも受けられます」と言っているが、キャッチャータイプには、来たボールをただ受けているだけではなく、自分が試合をつくっていくタイプがいて、露木さんはそれができる人だと思う。せっかく起用したのだから、朝、男が見ても、見るに耐えられる時間、そういう方向性が一つの突破口ではないか。

◇何か番組の顔、個性というものが随所に必要ではないか。番組のどこかに小さくても光ったものがあれば、それに引かれてチャンネルをずっと固定的にという感じになるのかなと思う。何かそういう味つけを随所に配置しつつ、番組全体を成熟化させていただきたい。

◇露木さんはこの番組に関しては、得意の政治ネタではなく、芸能ネタとか動物ネタ等に持っていった方が、彼の新しい顔が出てくるのではないかと思う。今は彼を変えていくエネルギーが必要だ。それぞれが遠慮したまま番組が始まってしまい、そのまま来ている感じなので、何かほぐしていく柔らかさのようなものが出てくれば、もっと闘える番組になるのではないか。そういう意味では、すごく期待している。

◇他局の番組と比べると全体に落ち着いた感じがした。企画ものは、他局とは違った、グレードの高い素材を多く入れると、若い人たちだけでなく中高年の人たちにも広がり、幅広くうけるのではと思う。

◇これはじっくり見る番組ではなく、1つの生活の中で流れていく番組という気がする。生活の中で、そのリズムとどうかみ合わせていくかということではないかと思う。ただ番組を流しているだけではなくて、何かアクセントが欲しい。まだ始まったばかりで、こなれていない点が多々あると思うが、頑張っていただきたい。


番組審議会事務局