番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2001年6月18日(月)開催 / 第438回番組審議会より
ラジオ番組『ららら♪にちようび』
11時00分〜15時00分

出席者(敬称略)

委員長内田健三 
副委員長沼田早苗 
委員秋山ちえ子 生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 ねじめ正一 服部克久 古橋廣之進 山藤章二 (竹内委員欠席) 

局側出席者

 志甫会長・砂原社長・鴨下常務取締役・佐藤常務取締役・若林常務取締役

 清水取締役TBS/R&C社長・前川取締役ラジオ局長

 近藤テレビ編成局長・平本報道局長・田澤番組審議会事務局長(編成考査局長)

 小櫻TBS/R&C取締役兼企画局長・藤田プロデューサー・増井編成考査局副理事

番組内容について

◇ウィークデイの情報主体の番組とは違って、日曜日をのんびりと気持ちよく過ごすために、「大人の女のおしゃべり」と「心地よい音楽」で構成されたラジオ番組。リスナーターゲットは、30代ということで、音楽もその世代に合ったものを意図的に選ぶようにしている。パーソナリティーは、元アナウンサーの近藤サト、それから作家の室井祐月。女性2人がメインという珍しい構成で、友達同士で語り合っているような普段着の自由なトークと、毎回登場する男性ゲスト(今回は小林念侍ほか)が思わずこぼす本音を柱として、日曜日の気分に合った心地よくて楽しい番組づくりを目指している。

◇もう少し落ち着いた感じのほうが、聞きやすい。時々使っておられるボキャブラリーも、(ゲストの)相手に少し失礼っぽい感じになるのが気になった。それが面白いと言えば面白いのですけれども、全体には、少しファジーな番組で、芯といいますか、存在感という意味ではどうなのかなと思ったのですが、日曜日でボヤッと聞くのが狙いということであれば、それでよろしいんじゃないかと思いました。

◇まだまだこれからの番組だと思いました。近藤サトさんって、大人の女の人なのだから、一緒になって突っ張らかってしゃべらない方が、僕はいいな。一方の室井さんというキャラクターは、ラジオでは意外と楽しいので、あのままでいいと思う。女性2人でやることは非常にいいことなので、決して捨てないで頑張ってほしいです。

◇室井さんというのは、自分の私生活を加工しないで、そのまま正直に見せていく。それが今の若い人たちに非常に受けているわけです。もっと彼女にいろいろ聞いたりすると、まだまだ何かありそうな子だと思います。彼女がうまく出せないと、番組として余り面白くないのじゃないかなという気がしました。

◇およそ30代とは縁が遠い、まさに年寄りの意見でございます。はっきり申し上げて、後で振り返ってみますと、非常に印象に残らないのです。それは確かに番組の1つの目的であって、日曜日に気楽にということであろうかと思いますが、逆に考えれば、何かアクセントがないという感じがいたしました。特に、2人の方が、何かうまくかみ合っていない、と感じられました。

◇何かやりながら軽い気持ちで聞いていますと、それほど負担にならないといいますか、リラックスして聞けるのではないかと思いました。そういう意味で、日曜日の番組としては非常に適しているのではないだろうか。

◇コンピューターをいじっている時と、似ている感じがした。いろいろなものをワッと見てから、さらに興味を持って大きくしてみたり、絵を出してみたり、もっと詳しいのを見ようとしたりして、結構夢中になってマウスでゴチョゴチョやる、そんな感覚に近いのかなという気がしたのです。そういう意味では、そう悪くはないのかなという感じです。

◇私はむしろ、これは音楽番組なので、あの女性2人でお話をなさっているのは、単に音楽の添え物だと思って聞いておりました。

◇聞き始めの段階と聞きなじんでからの後半と、随分感じが違ったので、ラジオは面白いものだなと思いました。聞く側の慣れ、波長に乗っていくと言うのかしら、とても聞きよくなってきた。(例えば)コンビニのイチゴ大福だとかツナマヨのお握りだとか、珍奇な食べ物も、だまされたように食べているうちに、ああ悪くないなと思い出す。聴覚も味覚も割といいかげんだったりする。トーク番組で言えば、ターゲットといい、やわらかさ堅さの中庸で、TBSらしい、非常にいい番組を発見されたなと思います。

◇メインのお2人は、もっと勉強しなきゃ駄目だと思いました。インタビューというのは、この人にどういうことを聞こうかと、あらゆる角度から考えて、この中のこれとこれを聞こう、そういうのを物すごく慎重にやって欲しい。時間だけ合わせればいいということだけでは、私は駄目だと思うのです。出演者だけではなく、(番組スタッフも)きちんと考えなきゃいけないことです。言葉というものをもっと大事にしてほしい。

◇私もどちらかと言うと、ラジオは一般の方々よりもよく聞いている方で、毎日TBSラジオだけでも数時間は聞いています。その中にあって、とにかく2人の会話というのが早口で、甲高くて、余り実のない話が羅列的に、ランダムに出てくる。30代の大人を対象にしてという話だけど、30代というのはあんなものですか。30代が非常に幼稚だなという感じがある。

◇30代が目標と言うのにこんな程度なのか、番組を聞いていても、全然引っかかってくるものがない。女性の番組であれば、やはり品位を持ってもらいたい。言葉をもう少しきれいにして、品のいい番組にしてほしいところです。

◇聞いている方たちのファックスとかeメールというのも入れて、周りを引き込んだ番組にすると、2人だけの井戸端会議風ではなくなるんじゃないかという感想を持ちました。

□番組審議以外の事項
【事務連絡】
<TBS側の出席者の変更>
伊藤直樹取締役テレビ編成局長が、取締役社長室付きに異動したのに伴い、後任として、メディアライツ推進部長近藤邦勝が、新たに編成局長に着任した。
【番組以外の審議事項】
1."放送と青少年に関する委員会"報告5月に青少年委員会の事務局から、テレビ番組「ガチンコ!」の、大検ハイスクール企画についての視聴者からの意見に関連して、問い合わせがあり、その回答について報告した。
(この回答については、TBSホームページ「青少年委員会報告」参照)尚、6月7日の青少年委員会では、何人かの委員が、まだこの番組自体を見ててなかったので、当該各委員にビデオカセットを送り、委員全員が見てから、7月5日の委員会であらためて検討することになった。
2."放送番組の編集に関する基本計画"について
最近、BS、CS、TBSラジオ&コミュニケーションズなど、一連の申請を総務省に行うに際し、TBSの『放送番組の編集に関する基本計画』が未提出であることが判明。急遽これを整え、提出前に番組審議会に諮り、承認された。(『放送番組の編集に関する基本計画』の中身については、TBSホームページ参照されたい)

◇上記資料に関し、一委員から、「ジャーナリズム」、「インテリジェンス」、「エンターテインメント」など、表現に片仮名英語が極めて多い。その一方で、「広告」というのは、日本語を使用している。それだったら全部、日本語でわかるようにしたらよいではないか。せめて言葉を大事にする放送局というのは、日本語できちんと書くべきであるとの意見を得た。(上記資料は、その意見に基づき、訂正済み)
3.TBSラジオ&コミュニケーションズに関する審議事項
TBSラジオ&コミュニケーションズが今10月1日をめどに、TBSラジオの免許を承継することになり、清水取締役社長が予め各委員に郵送した(1)「TBSラジオ&コミュニケーションズ放送基準」(2)「放送番組の編集に関する基本計画」(3)「東京放送・TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会規定」の3件について、承認を求め、これを得た。また、これまでのTBS番組審議委員会を今後も、テレビ、ラジオ、双方の審議会とすることが了承された。


番組審議会事務局