番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
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2001年4月16日(月)開催 / 第436回番組審議会より
テレビ番組『2001年の証言!天皇家ご成婚パレードの 真実 〜秘められた3つの賭け』
19時00分〜20時53分

出席者(敬称略)

委員長内田健三 
副委員長沼田早苗 
委員生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 竹内宏 古橋廣之進 ねじめ正一 (秋山委員、服部委員、山藤委員欠席) 

◇TBSの中継の苦労話など、一番下で苦労した人たちの話から始まって、終半は、非常にレベルの高い国際関係、皇室の話になったが、こういう構成もあるんだなと思った。ともあれ、自分の守備範囲のため、非常に面白く、懐かしく見ました。

◇テレビのすごくいい時代だった。みんな何をどうやっていいのかよくわからないのだけれども、模索しながらやっている。喜々としているというのが伝わってきた。また、小泉さんが亡くなったときの美智子さんの心痛みたいなものがよく伝わってきた。最後まであっという間という感じで見させてもらった。

◇プロデューサー:去年から続きのシリーズ。去年、20世紀最後の年の正月と、20世紀最後の終戦記念日という節目で、2回現代史の中の皇室をとらえた。それが好評を博し、この4月に第3弾をやらないかという話をもらい、4月放送ということになれば、メインの皇室の記念日は両陛下のご成婚記念日なので、それをテーマにした。

◇非常に面白く見た。しかし、番組は、2つの問題を同時に追いかけてしまった。テレビが、こういうパレードを中継するのは初めてだったので、大変だったという裏話と、ご成婚そのものの裏を追いかける面とが、何かごちゃごちゃに入っている、そういう感じがした。それをもう少しきちんとしたら、もっとよかったのではないか。

◇なんとなくごちゃごちゃしていたが、却って最後まで退屈しなかった。その面では、うまかったのかな。(笑)それから、TBS以外のテレビ局も随分中継では苦労していたので、それもちょっと欲しかったなという感じだ。

◇すばらしいなとおもったのは、吉田茂が、皇太子を一人前にするのだと言った事。今、そんなことを言える人がいるのだろうかと、感動した。自分は、皇室ものはあまり見ないのだけれど、皇室そのものはともかく、皇室を通してあの時代を振り返った。こういう番組は、年間1本か2本しかやらないのかもしれないが、もっとやるべきだと思った。

◇戦後のいろいろな問題、我々も経験してきたこととちょうどオーバーラップして、見ごたえがあった。自分も、昭和24年に初めてアメリカへ行った。その後、ブラジルや諸外国へも行った。まだ講和条約の前で、石をぶつけられるかもわからないと注意された。そんな経験があるので、皇太子殿下のヨーロッパ、あるいはアメリカでの事情というのは非常によくわかった。

◇知られていない、小さなエピソードが結構あったので、楽しく見た。美智子様が海外旅行に行ったときの機中でのお隣の方の優しさとか、足が痛くなって、靴を借りて、それを家宝にしている、そういうエピソードが楽しかった。当事者から直接話を聞けるということで、ご本人の微妙な心の動きみたいなものが、画面に映し出されているのを見て、やっぱり今、42年後という年月がちょうどいい。遅くてもいけない。そういう方たちの生の声が聞けてよかった。


番組審議会事務局