番組審議会議事録

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2001年3月19日(月)開催 / 第434回番組審議会より
テレビ番組『大好き!東京ゲスト10』
10時00分〜11時24分

出席者(敬称略)

委員長秋山ちえ子 
副委員長内田健三 
委員伊藤宏 猪口孝 瀧大作 沼田早苗 服部克久 山藤章二 

◇<担当プロデューサー>『大好き!東京ゲスト10』は、メインキャストが若手の芸人トップクラスの爆笑問題で、今世間で注目されているゲスト2人を呼んで、そのプライベートな部分に迫っていこうというトーク形式のバラエティ番組だ。始まってもうすぐ1年経つが、最近は、視聴率も6〜7%ぐらいで安定してきた。見ていると午後から出かけたくなるような日曜の朝にふさわしい番組にしたいと思っている。

◇この番組は、若い人たちが家族でダラット気軽に見ることのできる番組だと思う。ゲストしだいでどの程度盛り上がるか決まってしまうが、いろいろな社会現象を、タレントを使って、やわらかく表現している。「サンデーモーニング」と「アッコにおまかせ!」の間にあって特色を出すのは、非常に難しいと思うが、爆笑問題がいることで、色が少し変わっているかなと感じる。今回、ゲストのIZAMさんとのトークは、爆笑問題の性格がよく出ていて面白かった。

◇年をとって時代遅れになったのか、IZAMなどと書いてあっても、最後まで、何が何だかわからなかった。私は平均的視聴者ではない、世間からだんだん離れてきたのかと、がっかりしてしまった。

◇20代、30代に設定して番組をつくっているそうだが、この番組審議会のメンバーとは年齢差がある。このような若者向きの番組を1時間半も見るのは、無理な話だ。爆笑問題は、方々で売れているが、もっと勉強しないといけない。自分というものがもっとちゃんと豊富でないと、相手にも聞けなくなってしまう。ビシッと意見が言える爆笑問題に育てて欲しい。あの時間帯は、他局で政治やタモリの番組などをやっており、それらの番組と競争しなければならない大変な時間帯だと思う。

◇クローン人間とかいろいろなものが出てくると倫理的な問題や人間関係とか、いろいろなことが、どういうことになるのだろうと思ったら、なかなか興奮がとれず、胸がドキドキしてしまった。私にはとても刺激的過ぎる。何か1つ安らげる救いが欲しかった。

◇冒頭にやっていた野村沙知代VSデヴィ夫人は、見飽きており面白くなかった。全体としても、いろいろ雑多な内容が多くてどう見たらいいのか、疲れてしまった。今回は、見方もわからないので、論評を控えたい。

◇爆笑問題の太田君は、筋道のない対応が得意なのだろうか。この人が発言するとものすごく疲れてしまう。

◇<担当プロデューサー>それは彼の芸風、そのやり方でウケているので、仕方がないのかも知れない。しかし、基本的には、爆笑問題とゲストのトークがメインなので、毎週金曜日にワイドショーや時事問題から何をとりあげようか、話し合っている。

◇爆笑問題を完全に生かしているトーク番組は、まだないと思う。漫才というのは、そもそも世相を映す芸能だ。それをきちんとやっているのが爆笑問題で、確かに、始めのところでニュースをやる。しかし、爆笑問題らしさが生かされていない。太田君は、書評をやっても映画の批評をやっても結構いけるし、ここは思いきって爆笑問題を徹底的に表にだして、「大好き!東京ゲスト10」を爆笑問題の代表的な番組にしたらどうだろうか。

◇爆笑問題という緊張させることの得意なタレントを使いながら、番組全体が弛緩した空気、ダラッとした雰囲気だ。独創的なアイデアやオリジナリティがなく、どこかで見たことのあるコーナーの寄せ集めとなっている。おなじみのタレントさんについてはほとんど知っているので、例えば、ある種緊張する人、それこそ立川談志とかがくると、あの2人は、生き生きして絶対面白くなると思う。ベストセラー作家とかも、テレビ的に面白いのではないだろうか。


番組審議会事務局