番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。


2000年12月18日(月)開催 / 第432回番組審議会より
2000年の放送をふりかえる

出席者(敬称略)

委員長秋山ちえ子 
副委員長内田健三 
委員生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 沼田早苗 古橋廣之進 山藤章二 

◇日曜の夜11時30分からの「世界遺産」は素晴らしい。ナレーションが、無機質で聞きにくいと思った時もあったが、最近は慣れて良くなった。土曜日夜9時からの「世界不思議発見!」もいいし、その後の「ブロードキャスター」も情報が一杯だ。TBSテレビは、土曜夜の編成がいい。しかし、全般的に若者向けの番組は、女性の語り口が、早口すぎて、私は、理解できない。

◇もう一つ理解できないことがある。最近は、何でもメディアにのせればいいという傾向があるように思えてならない。気をつけて欲しい。

◇進学率というのが、これほど高くなってきたのに、メディアの受け手の知的水準は果たして高まったのだろうか? 確かに、明治時代の大学進学率は3%、大正になって4%、昭和の戦前でも5%程度に過ぎなかったのが、戦後は、過半数が大学へ行くようになった。しかし、高い進学率が、メディアの受け手の知的水準を押し上げているかどうか、疑問に思える。戦前は、お稽古事や趣味を持つ人が多く、男も女も生活にゆとりがあったが、このごろは、とんと見かけない。習い事は、紳士淑女の基礎でもあったが、こういう精神風土は、いまや、失われてしまった。結果、テレビ番組の受け手は、画一化というか、単純化しているのではないだろうか。

◇これは、時代の流れかもしれない。最近は、作る側でも、テレビのディレクターに特色がないというか、画一化というか、小粒になってしまったように思える。TBSには、かつて異彩を放つ大物ディレクターが何人もいたが、今は、平均化されたというか、遜色はないが、個性的でなくなった同じような番組ばかりが増えたような気がする。勿論、反論はあると思うが。

◇BSやCSの番組審議会は、どうなっていくのだろうか。

◇<役員>12月から本放送が始まったBS?iは、すでに独自の番組審議会を持っている。CSも独自の番審の名簿を郵政省へ提出してある。

◇どうしてもテレビの話になってしまうが、テレビ番組に比べて、ラジオ番組が審議対象になる回数がすくなすぎる。この際、ラジオ番組を、テレビ番組と分けて、審議したらどうだろうか。また、女性は、子供の教育に深く携わっているのに、審議委員の数が男性委員に比べて少なすぎる。TBSの番組審議会には、3人の女性委員がいるが、少なくとも3人ぐらいの女性委員は、必要だと思う。


番組審議会事務局