このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
番組審議会の審議内容を中心に紹介し、皆様からの意見も募集しています。
2000年10月17日(火)開催 / 第430回番組審議会より
テレビ番組 『シドニーオリンピックLIVE』
17時00分〜20時54分
出席者(敬称略)
委員長 | 秋山ちえ子 |
副委員長 | 内田健三 |
委員 | 生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 沼田早苗 ねじめ正一 古橋廣之 |
◇『シドニーオリンピックLIVE』は、現場がエキサイトしているのに対して、スタジオは落ち着いており、バランスがとれていた。ブブカ選手の部分は、丁寧につくってあり、非常に重厚感があった。ブブカ選手が日本語の吹きかえでしゃべるところがあったが、やはりドキュメンタリーなので、できれば彼の生の声でスーパーが出た方がリアルな感じがしていいのだが。
◇銅メダルを取ったテコンドーの岡本衣子さんの喜びもすごかったし、プロ野球とは違うきびきびしたソフトボールをみせてくれた高山さんら、全体としてやはり女子の活躍が目だった。今回は、見ていて結構気合が入ってしまった。
◇<ティ・ビー・エス・スポーツ役員>シドニーオリンピックの民放に振り分けられた放送時間は、140時間、TBSが担当したのは、表以外のもあり、土日を中心に合計28時間放送した。
日 時 | 放 送 時 間 | 主 な 競 技 |
9月16日(土) | 17:00〜19:54 | 女子柔道決勝(田村亮子)、自転車決勝 |
9月22日(金) | 16:05〜19:54 | 競泳決勝(200m背泳ぎ萩原智子、他) |
9月24日(日) | 16:00〜20:54 | 女子マラソン、陸上、野球(日本対キューバ) |
9月30日(土) | 17:00〜20:54 | 陸上決勝(女子走高飛び、男子400リレー、他) |
今回は、メダルにも恵まれ、プライムタイムの視聴率は15.7%という数字で、民放の中ではトップを取ることができた。細かいミスを除くと、90点台かなと思う。
◇非常に印象的だったのは、金メダルを取れなかった水泳の田島寧子がいきなり「めっちゃ悔しい!」という。昔の日本人なら、何てはしたないことをしたというだろう。あれはすごい。
◇私もTBSのオリンピック番組は、よく見た。中でも9月24日の女子マラソンハイライトの高橋尚子と小出義雄監督の取材は、師弟愛がよく出ていて、感激した。日本の獲得したメダル総数18個の内、女子が13個もあり、日本の女性は強い。
◇メダルが多いのは、昔に比べて女子の種目が増えたこともある。いずれにしても女性の方が長生きするし、忍耐強いような気がするが、水泳の男子は、結構ガンバッタと思う。陰にかくれてなかなか評価されないが、よくやった。
◇スポーツ選手というのは、本当に長い間訓練をして、自分を極限まで持っていって、ベストを尽くしており、非常に美しかった。TBSのアナウンサーも、日本のアスリートばかりに熱を入れたコメントではなくて、みんなの熱戦をよく伝えてくれて良かった。メダルを取れなくてがっかりしているような選手にも、よくやったという面を、上手に紹介していた。でも、スター選手をずっと追っかけ、カメラを向けてインタビューする。あれは、本当にかわいそうだと思う。
◇<担当プロデューサー>メダルを取った選手を、視聴者に早く知らせたいということが、第一願望としてあるが、了解が得られない場合は、インタビューはしていない。
◇写されるのが好きな選手もいる。嫌がる選手もいるが、中には「写 してもらわないと承知しないぞ」という人もたくさんおり、一概にはなかなかいえない。昔と違って、JOC日本オリンピック委員会が、全てコントロールして、許可制でやるので、その意味では、整理が非常にうまくついている。
◇モーニング娘が出ていた。好きな人にはいいが、嫌だという人がいるかも知れないので、やはり、「TBS独自の映像がある」いうことが売りにならないと、TBSを選んで見るというふうにいかないと思う。例えば日本人の選手だけ徹底的に追いかけていく映像があるとか、NHKのためだけのオリンピックにならないように考えていただきたい。
◇私はスポーツ好きで、どの番組がいいか悪いかということは、どこかにすっ飛んでしまうほど熱中してしまった。熱中しすぎてあまり覚えていないが、一つ言えるのは、何時もキャスターやアナウンサーが一緒になって大騒ぎをするのが気になるということ。私が見たTBSの番組は、大騒ぎをするアナウンサーはあまりおらず、よかった。
番組審議会事務局