番組審議会議事録

このページはTBSの番組や放送のありかたを考えるページです。
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2000年2月21日(月)開催 / 第424回番組審議会より
テレビ番組『サンデーモーニング』

出席者(敬称略)

委員長秋山ちえ子 
副委員長内田健三 
委員生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 竹内宏 沼田早苗 ねじめ正一 服部克久 古橋廣之進 山藤章二 

◇13年続いている「サンデーモーニング」は、私もよく見ている。ちょっと物足りないところもあるが、穏やかで、品が良いというか、いかにもTBSらしい看板番組になった。新鮮な良いコメンテーターを開拓すると、もっと良くなると思う。パネリストは、決まっているのか。

◇<担当プロデューサー>準レギュラーという形で、月に1〜2回のローテーショを組んで、徹底してその週に発生したネタだけを話し合ってもらうことにしている。この週は、大きな事件が二つあり、番組の半分近くを京都小2児童殺害事件(27分)と新潟女性監禁事件(24分)にあてた。

◇「サンデーモーニング」と関口宏さんは、改めてイコールだと思った。関口さんは、決して強い個性でぐいぐい引っ張っていくわけでなくソフトな人だが、気がつくと、いつの間にか、関口宏の空気になっている。例えて言うと、昔の大家族の中のおばあちゃんみたいな感じがあり、決して声を荒げるわけでも、強い意見を言うわけでもないが、何となく穏やかなヒエラルキーができて、安定した一定の流れができる。やや物足りなさはあるが、家族で安心して見ていられる。大したものだ。毎回、放送日の前日にコメンテーターを囲む会を開いているそうで、このことは、良かれ悪しかれ、番組を特徴づけていると思う。

◇ゲストコメンテーターで元警視庁捜査一課長の田宮田栄一さんは、経験に裏づけされた感じがして良かった。今回の事件は、神奈川警察の不祥事事件とか、県レベル、地方レベルでいろいろあって、警察庁は、臆病になっている感じがする。何か公安調査庁の体質みたいなことについてコメントがあると、シャープな感じがして、視聴率も上がるのではないか。

◇後ろに女の子たちは、いなくても良い気がするが。

◇私も、何か堅い顔をした女の子が、何でいるんだろうと妙に違和感がしてしようがない。

◇<担当プロデューサー>ご指摘は、放送後に視聴者から必ず電話があり、どうしようか検討している。もともと「サンデーモーニング」というのは、レポーターを育てていて、番組から輩出したフリーの有名なキャスターもたくさんいる。

◇個人的には非常に私の趣味と合う方たちばかりだ。パネリストの方が、割合に常識的で、物言いが静かだが、リポーターに少しとんがった人がいた方が、アマチュアだけに言い放しもできるし、見ている方は面白いのではないか。

◇あのくらい大きな事件だと、余りテレビを見なくても、ニュースで、大体知っている。それにもかかわらず、同じ素材を延々とVTRで見せられると、ついチャンネルを回したくなる。第2報というのは、むしろそれを知らせるより、分析したり、解釈したりする方へ行かないと、第2報の値打ちがない。コメンテーターは、立派ではあるが、何か1つ自分なりのデータやリサーチしたものなりを持って、喋ってほしい。また、新聞記者やTBSの報道の方も、もう一歩突っ込んだことを知っている人が、違う角度からコメントしてほしい。コメンテーターの言葉が少な過ぎる。

◇ニュースは毎日見ているが、この番組に関しては、さらに細かく取り上げてくれるので、飽きないで最後まで見ていられる。コメンテーターも、他の番組と比べると、新鮮な感じがした。とくに青柳さんという方は何かやってくれそうで、非常に新鮮な感じがする。また、ほかの番組と比べて、この分野はこの人、この分野はこの人というようにきちんと役割がわかっている。

◇やっぱり何と言っても、関口さんのキャラクターというのは、この時間にぴったりだ。TBSは品がよ過ぎると言うと、褒め過ぎなのかも知れないが、いかにもTBSらしい番組だなと思う。京都の事件と新潟の事件を、よく仕分けして、それなりに料理して見せてくれた。2つの事件は、非常に特殊な性格を持っており、まだ正体がよくわかっていないが、これこそまさに番組で力をいれている21世紀への橋渡しのコーナー「ブリッジ21」のテーマではないか。


番組審議会事務局