番組審議会議事録

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1999年11月16日(火)開催 / 第421回番組審議会より
ラジオ番組『古今東西!浜村淳』
20時00分〜21時20分

出席者(敬称略)

委員長秋山ちえ子 
副委員長内田健三 
委員生田正輝 伊藤宏 猪口孝 兼高かおる 瀧大作 沼田早苗 

◇やはりプロの浜村さんの喋り方というのは、すごい。コマーシャルの入り方などもきちんとしており、本当に生なのかと思うぐらい完璧にできていると思う。しかし、その完璧さゆえに、何となく生なのかと思わせるのと、全部が一色になって変化がすくなくなってしまった感じがした。聞いていて面白いし、良いのだが、あまりにも浜村さんの印象が強すぎる。女性のアナウンサーがやはり関西で、注意はするのだろうが、浜村さんにつられてしまい、ほとんど関西弁と言う感じがした。聞き終わると、浜村さんの口調だけが、頭の中にうごめいている。

◇浜村さんの言葉は、ほどよい関西なまり程度で、私には聞きやすかった。

◇テンポがゆっくりしていて、人口の17%の65歳以上は大変聞きやすかった。パートナーの女性も、浜村さんが乗って喋っているときには、本当に相槌程度で、良かった。ペーパーノイズが何回か入ったが、気をつけないと。いろいろな事件について話していたが、古い事件を短くちょっと話してくれると、ああ、こういう事件だったのかとよくわかった。映画の解説はとても良い。私は長年映画にいったことがなかったが、行ってみようかなという気になって、行ってきた。やはり、なかなかの話術なのかなと思う。

◇あれはもう、本当に神業のような話芸で、映画「バグダットカフェ」の説明などは、もう、見たような気になってしまう。欠点は、ストーリーの最後まで喋ってしまうので、映画を見に行く必要がなくなってしまうこと。評論家は気にしていたが、意図的に言ってしまうのだろう。

◇月曜より、日曜に放送する方が合っている感じがする。下手な映画評論家よりもよほど親切だし、わかりやすい。非常に良く庶民の気持ちをわかっているところがあり、個人的な意見を情緒的、感情的に言わないで、割合に精巧な解説をする。それほど酷評はしない。

◇最初にイトマン事件を取り上げていたが、あまりにも大きい事件で、ああいうのをやると、浜村さん独特の意見は出せない。企画書に書いてあるように、なるべくちょっと気づかないような小さな事件を拾ってきた方が良い。浜村さん独特の拾い方で、ディレクターが探す。浜村さんがトーンを落とさないで喋れるようにして欲しい。大阪のMBSでやっている時よりもだいぶよそいきで、ちょっと寂しい気がした。これは、構成作家などは?

◇<担当プロデューサー>いない。

◇私は、関西弁になれてないからだろうか、やはりあの言葉の圧迫感がたまらない。時々息がつきたくなる。音楽のところでホッとできるかと思っても直らない。「えー」とか「あー」とかいう言葉がちっとも入らず、全部、正確な言葉でつないでいると、少しもゆとりがなく、こちらがくたびれてしまう。

◇浜村さんの喋りは、東京者には好き嫌いがあるが、私は割と好きな方。嫌いな人が多いのは、会話でなく地の文を関西弁でやるからだろう。昔、アチャコと浪花千栄子さんの関西弁が一世を風靡したことがあったが、あれは会話だから、抵抗がない。浜村さんは、会話でなく地の文を関西弁でやるから、「でございました」というようなところがひっかかってくる。妙にばか丁寧に聞こえ、慇懃無礼みたいになる。だから、好きな人3、嫌いな人7ぐらいでちょうどよいと思う。

◇関西弁が悪いということはないが、東北からきた人が、言葉を抑圧して生きている一方、関西の人は、何か勝手に喋っている感じがする。不公平だなと思う。九州もあまり喋らない。これからは、地方の時代。みんな一番好きな言葉で喋ったら面白いと思う。

◇デジタル時代なら、それができる。好きな言葉でコミュニティ放送ができる。大きいメディアは、どうするのだろう。

■その他
・60歳以上の聴取率について
・個別のテーマか番組か!番組審議会議題の選び方について。


番組審議会事務局